ちょーリアルサロンワークスタイルです。
「ショートは襟足」
襟足を制すものはカットを制す。
とまではいきませんが、
襟足=骨格切り替わり激しい、生えグセ強い
を綺麗に(自分の思い通りにカット)出来る人は、色々な場面で応用できると思います。
まさに、うってつけなお客様が来ていただいたので、写真を撮らせて頂きました。
beforeスタイルです。
今回は伸ばしていきたいわぁ。なんてことなので、骨格で切り分け、余分なところきっていきましょう。
気になるのがトップのボリュームが潰れてしまうこと、そして耳後ろ周辺の重み。
襟足の生えグセです。
短くしたいけど、自然にしたい。
今回のオーダーまとめると
- 伸ばしたい、なるべく長さ変わらず
- 襟足はすっきりしたい、毛流れ欲しい
- トップが潰れやすい、絶壁気になる
こんな感じでしょうか。
先にアフタースタイル
完全に形が変わったのがわかるかと思います。
ハンドブローのみの状態です。
骨格は、カットでカバーできます。
襟足で悩んでいる方も、カットでカバーできます。
今回のオーダーは
あくまで長さを、そこまで変えないので、トップ、ミドル、アンダーの3分割で考えた時に、トップとミドルのレングスは変えない。という選択を取ります。
主に厚みが出ているのがアンダーですね。
ディスコネクトでカットしていきます。
耳後ろでわけ
もってきたいウエイトから切ります。
盆の窪あたり、一番骨格の出ている部分の毛が
「どういう雰囲気で襟足として落ちてきて欲しいか」
というイメージでカットを設定していくと、とても柔らかい仕上がりになります。
骨格の切り替わり激しい後頭部部分では、このイメージがとても大事かと思います。
そしてそのまま引き出せば、もちろん、襟足の長いスタイルになります
これでいいのです。
今からこの襟足を[回収]します。
ここに「自然さ」を出すヒントがあります。
この襟足が長く見える部分というのは、骨格が最終的に入り込む部分だったりします 。
なので「長くなるのです」
ここをRシェイプなどで取ると、重さがでてしまいます。
せっかくレイヤーを入れて先細りにしたいと切ったのに、また仕切り直しです。
では、フリーハンドやトリマーなどで取るとどうなるか。
次は、ラインがでます。
なぜなら骨格入り込みが激しい部分なので、角度が0度の状態でカットされることと同じ状態になってしまうからです。
では、どうするか。
ウエイト設定で決めたスライス(黄色)に対し、赤い線(襟足付近、さらに骨格入り込むところ)を細かく分け、ミニ前下がりにようにカットします。
頭皮に対して髪の毛が90度で生えていると仮定すると、襟の襟部分は、少しリフトするだけで角度がしっかりつきます。
角度がつくということはレイヤーが入ります。
レイヤーが入るということは、先細りになり
やわらかさがでて、自然な襟足になります
指では拾えないので、コームで少しリフトしてカットします。
そして、耳後ろの骨の出っ張りと盆の窪で囲まれた部分の凹みに対して、二等辺三角形のように分け、部分的にレイヤーをいれて厚みをとります
これをしていくだけでも、セニングなど使わずして自然なネープが作り込めます。
更に、この耳上の毛。
この部分も、骨格で考えた時に、耳上の指一本分。
自分の耳上の骨を触っていただけるとわかるのですが、凹んでます。
この凹みから生えている毛が、先程の襟足でも同じようにポイントとなる毛になります。
ここも凹みの部分毛がたまりやすく、少しのリフトでレイヤーが入ります。
プラス
毛の流れが重なり、量が溜まりやすい場所です。
セニングを使う前に、カットで処理できると仕上がりに差が生まれ、時間経過した後でもスタイルの持ちがアップします。
ドライの状態でも同じです。
毛の重なり=おもさ
という事を考えカットを組んでいき
頭の形に合わせて、パネルを引き出して行った時に、どの毛が長さを作る毛で、どこが重さを作る毛か、を考えていると、ハンドブローだけで綺麗な仕上がりになります。
ハンドブローで仕上がる=お客様が自分でできる
ことに繋がると思うので、大事な部分かと思います。
そして最後にちょい技。
つむじ周りの毛は放射線状に広がるので、そこだけ個別に少しだけしっかりレイヤーを入れます。
そうすると、いい感じふわっと広がり、ラインも出なくて、骨格カバーにつながります。
アイロンやカーラーを使ってセットする方にはとてもオススメな小技です。
骨格に対してカットができるだけで、スピードも提案力も劇的に変わるかと思います。
是非試してみてください!
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