伸ばしかけのポイント【147時間目】

147日目は伸ばしかけ。

一番需要のあるカットかと思います。
中心地の「切りに行く」美容師とは違い、街の美容室、美容師としてオーダーが多いかもしれないですね。
「少し伸ばしたいと思って」
という言葉。

前回カットから二ヶ月くらい立った状態です。
いつもショートな感じでカットしているのですが、今回は少し伸ばしていきたいということでした。


そのときに、どこを伸ばすか。
ってことなんですが、僕が大事にしているのは
伸ばして、どうなりたいか
です。
ただ伸ばすだけなら切らなきゃいいですよね。
ずっと帽子かぶって適当にしてたら髪は勝手に伸びます。

自分で置き換えて見たときに
「伸ばしたい」
って思うときって
結構な割合で「こんな風にしてみたいな」って思うときじゃないでしょうか?

もともとロン毛から短くした場合だとイメージつきやすいかもしれませんが、短い髪を続けていた人がそう思う時って、何かしらの「イメージ」があると思うんです。

そこを、汲み取ってカットするのが美容師としての仕事なんではないか。と考えています。

単純に伸ばすだけではない。
そのなりたいイメージに直結し、最短で効果的に。なおかつ、今現在カットして髪型が決まっていたら最高ですよね。

その時にどうするかっていうと
骨格で切り分ける
ってことです。
ほとんどの方が、もみあげや襟足だけを伸ばそうとはしないと思うので、ショートからだとまずトップですね。
じゃあどこで切り分けるか。
骨格の切り替わりですね。

トップを残したまま、周りはスッキリ
なんてこともこれでできてしまうわけです。
骨格切り替わり部分で毛穴から髪の毛の生え方は下と上に別れます。
簡単に言うとこの上に向く部分は残す部分。
下に向く部分は短くしていても馴染む部分になります。

一番中途半端なのは、曖昧な部分で切り分けてしまった結果、ピンピンはねてしまって収集つかない…
落ち着かせるためにスキまくる…
そしてスカスカ…

そして数ヶ月経った時に言われるんですよ

「毛先軽すぎるので少しきりましょう」
って。


「俺髪伸ばしてたんだけどな?」
ってなるんです。

目先の効果、売り上げにとらわれると先が見えなくなりますが、髪型でも一緒で、まずどうなりたいかを切る側が整理して提案できなければいけないと思うんです。


そのために物差しみたいなものが必要ですよね?
どんなに期間が開いても、どんな人がきても対応できるようなものさし。
それが【骨格】です
そうすると数ヶ月あいても言えると思うんですよ
この前はトップだ毛伸ばしていたんで、今回は少し整えて、長い状態でも様になるようにしましょう
とか
トップの毛が伸びてきたんで、周り少し短くして刈り上げ感出せる感じもできますよ
とか
シチサンスタイルとかだと前髪の長さは絶対必要なんで、それ以外のとこカットして、ピシッとしたスタイル作りましょう
とか…

すべて同じ場所で切り分けてきてます。
骨格の切り替わりは、レパートリーも多様に用意ができます。
パズルをはめるように。
これから春に向けてスタイルチェンジのかた、増えてくると思います。是非試してみてください。

HAIR.com

【今更聞けないカット論】 カットプロセス、カラーレシピなどなど、 20代後半〜30代、中堅幹部美容師さんの今更聞けない部分のお手伝いできることを願って。 メニュー欄からインスタグラム。 こちらのご予約ページでは、フリーランスの予約のみです。お問い合わせも合わせてよろしくお願いします。

0コメント

  • 1000 / 1000