そして、どう切ったか【27時間目】

前回にブログでは、切る前について書きました。
僕の考えの場合は、カウンセリング時にそれができていて、共有ができていれば、余程のことが無い限り、OKなレベルまで持っていけると思っています。

あとは味付け次第という感じです。

今回は、この子の場合、どう切ったかっていうところで書きたいと思います。

オーダーは、思いラインのボブにしたいとのことでした。
でも、重すぎるのは嫌だって感じです。

僕が選んだベース施術は【前下がり】です。
重めボブなのに、前下がり?
なんて思う方もいるかもしれませんが、詳しく文章に表すと
前下がりのスライス角度は緩めベースでサイドがワンレンでライン感の残した、ボブ
です。笑

前下がりというのものは、設定したスライスの角度によって仕上がりの傾斜が決まります。
なので、ゆるくスライスを設定すればゆるいボブ寄りのカットが仕上がります。

そして今までの記事で何回もでてますがディスコネクトで耳後ろは切っていきます。
ここも上との重なりを考えてゆるい角度の設定で作ります。

赤矢印は前下がりラインのサイドワンレンのラインです。そして、青矢印部分で顔まわりのレイヤーで柔らかさ、角は45度に引き上げとっていきます。
そして今回のメインゾーンは【ココ】と書かれたエリア。

耳後ろ、でっぱり骨骨エリアです。
(ネットから広い画像です)

黄色で囲んだところが皆さんぽこっと出ていると思います。
これ、僕は、女性で首が細い人などはより出ていると感じる部分です。
特に、日本人特有にハチ部分が張っていて、骨格が細い女性は、耳後ろ部分でボコっと骨が出ていて、普通のワンレンラインできると、どうしても耳後ろに厚みが出て、前から見たときにおにぎりマンみたいになりがちです。

そこでまず必要なのが
ディスコネクトで切る
ということです、耳後ろで分けとり、上下でメリハリをつけるスタイルは、骨格矯正の意味合いもあり、ボブスタイル特有の厚みを取り除いてくれます。

そして
前下がりベースで切る
ということです。
前下がりのイメージが髪型だけのイメージの人もいるかと思いますが、もう一度前下がりについて考えてみてください。

前下がり=どういった効果がでるのか。
前下がりというのは、正面から見たときにワンレンに比べ何が違うのか。
そういった視点からみると、使い方が増えます。

前下がりでカットすることによって、耳後ろの厚みがないスタイルができるのです。
これは前下がりの性質なのではないでしょうか。
そしてこの性質を使い、ワンレンに寄せて切る場合、スライスをゆるくして切る
ということになるわけです。

今回の女性のお客様の場合は、骨格細く、髪が張りやすく、多毛な方でした。
通常の切り方ではどうしても厚みが出てきてしまうので、今回の切り方となりました。

皆さまも、前下がり、ワンレン、レイヤーをもう一度、それで切ったことによる効果を考えると、意外な髪型で使える技が思いつくことかと思います。






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